本革は定期的なお手入れが必要です。
なぜなら革は時間が経つと乾燥してくるので、保湿などを行ってあげる必要があるから。
潤いがある革と乾ききった革は、見た目も使い心地も天と地の差なんですよ。
乾燥しすぎてひどい状態になってしまうと、自分でできるケアでは対応しきれなくなってしまうこともあります。
でも革が乾燥してくるって、具体的にはどんな状態のことを指すのかよくわからないという声も多く聞きます。
そこで今回は革の乾燥の見分け方について、4つのチェック項目をご紹介。
あなたも乾燥状態を正確に見極めて、お手入れが必要なベストタイミングを逃さないようにして下さいね!
革の乾燥の見分け方のポイント4つ
それでは早速、革の乾燥した状態というのがどんなものなのか、具体的に説明していきますよ。
チェックポイントは革製品の「端と角」「表面の色」「ひび割れ模様」「触り心地」の4つです。
製品の端や角が薄い色になっている
まずはぱっと見でわかりやすいのが、革製品の端や角の状態です。
ここが白っぽくなっていたり、元の色よりも薄くなって表面との色の差が目立つ場合は乾燥してきていますよ。
ちなみに、ヌメ革のように傷や色合いの変化が出やすい革は、お手入れをしても完全に元の色味には戻らないことも。
その場合は触ってみてツルツル感がなくなっている、表面がガサガサしているといった状態が乾燥の目安になります。
表面が白っぽくなりツヤが減っている
茶色や薄い色の革で特に目立つのが、表面が白っぽい色になってくること。
これは、使っていくうちに加わる摩擦などによって、革の表面の潤いが抜けていくことによるものなんです。
買った当初はつややかで綺麗だった色味が、なんだか薄くなってツヤも無くなったなぁ・・・と感じたら、この状態になっていますよ。
黒い革でもツヤ感がなくなって「真っ黒」ではないと思えてきたら、乾燥して白っぽくなっていると考えましょう。
無色のクリームでお手入れしても色味の薄さが気になるようであれば、色付きの保湿クリームを使うのがおすすめです。
ヒビが入っている
革の表面に網目のような模様が入ってきたら、ひび割れてきたということです。
特によく折り曲げられる部分から先に症状が現れてくるので、注意して見るようにしましょう。
ちなみに靴などの履くうちににつくシワ(履きジワ)と、乾燥してひび割れたものは異なりますよ。
上の写真ではシワは寄っていますが、網目状の模様はできていませんし、表面が乾燥したような印象は受けないですよね。
このような状態ではなく、表面がピキピキとひび割れてきた場合は乾燥しています。
早めにお手入れをしましょう。
最初は表面だけのひび割れですが、そのまま放置しておくと革の深い部分までひびが入ってきてしまいます。
ぱかっと割れたようなひびになってしまうと、自力で簡単に直すのは困難。
革が割れて内部まで見えている場合は、埋めたりして修復するしかありません。
修復したとしても綺麗な状態まで戻すにはある程度の技術力が必要になってくるので、ここまでの状態にならないように気を付けましょう。
触った時の感触がしっとりしていない
革を触ってみて、かさついてごわごわしている、しっとり感がないといった場合は乾燥しています。
でも明らかにガサガサになっていればわかりやすいのですが、『しっとり感がない』って判断するのって難しいですよね。
私も昔、少しサラサラしてきた感はあるけどしっとりしていないかと言われたら微妙・・・って迷ったことがありました。
これはもう、買った当初のしっとりした感触をよく覚えておくしかありません。
それと買ってすぐに写真を撮っておくと、表面の状態を比較しやすいのでおすすめですよ。
使っていくうちに革は柔らかくなってくるので、それを『しっとりした』と勘違いすることもあります。
革は柔らかくても乾燥は進みますので、手で触ってもわからなければ今まで紹介した他のポイントでチェックするようにして下さいね。
チェックするペースは月1が目安
革の乾燥の度合いをチェックするタイミングは、頻繁に使っている場合は月1くらいのペースがおすすめです。
革のお手入れは月1が目安なので、必然的にそのタイミングになりますね。
あまり使っていない場合でも、購入してから遅くとも半年ぐらいしたら、一度全体を見てみましょう。
乾燥が特に早く進むのは、よく曲げ伸ばしをする箇所や、こすれることの多い角の部分。
それらを中心にチェックしてみて下さいね。
革が乾燥してきたと思ったら、こちらを参考にお手入れしましょう↓
保湿クリームの使いすぎに注意
革の乾燥に敏感になりすぎると、ちょっとツヤが無くなったかなぁと思っただけでお手入れをしたくなる衝動に駆られます。
でも保湿のお手入れのしすぎには注意が必要なんですよ。
顔の乾燥にベッタベタに保湿クリームを塗ったのを想像してみてください。
確かに乾燥はしませんが、べたつくし、人によっては肌の呼吸を妨げてしまい吹き出物の元になったりもしますよね。
革も元は動物の皮膚なので、私たちの顔と同様に保湿のしすぎも良くないんです。
ひどいと汚らしく黒ずんだり、表面がツヤどころかドロッとした感じになってしまうことも。
そうならないとしても、厚すぎるクリームの層は徐々に割れてきて、革のひび割れの一因となる場合もあります。
先ほども言いましたが、お手入れは月1くらいのペースでじゅうぶんです。
環境によっては、それ以上間隔をあけても大丈夫。
塗るクリームの量も、薄く表面に伸ばす程度で足りていますよ。
私は以前、クリームの量が多すぎて失敗をしてます(汗)。
塗る量の目安など、詳細はこちらを見てみて下さい↓
まとめ
革が乾燥してきた状態とはどういうことか、具体的な見分け方をご紹介しました。
白っぽくなってきたり、しっとり感がなくなったりするという変化は気付きにくいかも知れません。
だから購入時に写真を撮っておいて、それといつも見比べるようにするのがおすすめです。
写真で見ると革がエイジングしてきたこともわかって、一石二鳥ですよ。
「乾燥させすぎて取り返しのつかないことになったらどうしよう!」と不安になりすぎるのも良くありません。
お手入れは適度なペースで、適量のクリームを使って行って下さい。
あなたが大切にしている革と、長くベストな状態でお付き合いできますように・・・♪