冬と雨の日にもっぱらお世話になっている、ドクターマーチンの8ホールブーツ。
私が持っているのは『1460W PASCAL FRONT ZIP(パスカル フロントジップ)』のチェリーレッドという色です。
このブーツはアルカディアという革が使われていて、経年変化が楽しめるんです。
具体的には、革の色が部分的に変わっていくんですよ。
しかし今回、久しぶりに靴のお手入れをしようと靴紐やジップ部分まで外してみてビックリ。
変な部分が経年変化しちゃっていたんです(涙)。
その様子をどうぞご覧ください。
ドクターマーチンのアルカディアとは
ドクターマーチンのアルカディアとは、“アルカディアレザー”が使われているからそう名付けられているんです。
【アルカディアレザーとは】
革を染める際、まずベース部分の色味をつけて、それとは差の大きい色味で上からコーティングするように染めた革のこと。
これにより、表面の色味が経年変化で薄くなってくると、ベースの色味が出てくる。
アルカディアのシリーズは、経年変化で色が変わっていく革だということ。
履いていくうちに出来た履きジワの部分や、歩行時に擦れた部分がベースの色味に変化するんです。
これを(色の)経年変化と呼びますよ。
更に、アルカディアのシリーズは、ラブオフ加工という加工がされていることもお話ししておきますね。
コーティングした後に部分的に研磨をして、ベースの色味をわざと見せる加工のこと。
この加工によって、つま先を中心にベースの明るい茶色が浮かび上がるような洒落た風合いになっているんです。
ドクターマーチンのアルカディアといえば、ジップが付いていないノーマルの8ホールブーツ『1460W ARCADIA』↓
が有名。
私が持っているものとの違いはジップの有無だけで、靴の型としては同じものです。
そして私のモデルは、こちら↓
『1460 Pascal Front Zip 8 Eye Boot』のチェリーレッド色 です。
これは、ジップが足の内側と前側の2ヶ所についています。
前側のジップは取り外せるようになっていて、外して靴紐を通せば定番の8ホールブーツと同じ見た目になるんですよ。
ジップあり、無しの2Wayでお得なモデルです!
アルカディアシリーズの色は『チェリーレッド』という名前で販売されています。
でも、定番の8ホールブーツで出ているチェリーレッドの“赤茶色”の色とは全く別物の色味なので、お間違えのないように。
アルカディアのチェリーレッドは、全体が焦げ茶色の中にうっすらと、赤みがかった茶色が混じった色をしていますよ。
そんなアルカディアレザーが使われている、私のブーツ。
今回ビックリしたのは、経年変化が予想外の部分に起こっていたからなんです。
こんな所が経年変化するなんて
この8ホールブーツを履き始めてから、紐やジップ部分など全てを取り外してお手入れしたのは、実はたったの1回しかありませんでした。
しかもそれをやったのは、わりと初期の頃。
それからというもの、お手入れは紐をつけっぱなしで、手の届く表面のみ行っていたんです。
理由はただ1つ、面倒だったから(苦笑)
今回、ジップ部分を外して通常の8ホールブーツの外見にして使いたくなったので、外すならついでもお手入れもしよう、ということになりまして。
しかしそのタイミングで、驚愕の事実を知ることになるのです。
これは、お手入れ前の私のブーツ。
この時点では特に違和感は無し。
お手入れの下準備を進めていきます。
紐を解いて
パーツを外して
ん・・・なんでしょう、この妙な色の落ち方は。
なんと、タン(ベロ)の部分がまだら模様に経年変化しているではないですか。
指でこすっても取り切れない、ガンコな泥汚れみたいなものまで付着してます。
ジップのパーツの端で隠れていた部分も、なんだか変な感じにベースの色が出ちゃってます(涙)。
両足とも紐・パーツを外したら、このような状態に。
両足とも、まだら&パーツの跡(?)になってしまっていました。
とりあえずお手入れをしてみる
ショックを受けましたが、せっかくここまで準備したのでお手入れを続けます。
泥汚れはキレイになった
ブラシやワンダーバルサムなどを用意して、いざお手入れ開始。
ワンダーバルサムを塗る
紐はウェットティッシュで拭く(手抜き法)
タンの泥汚れはワンダーバルサムで落ちました。
しかしベースの色が出てきている箇所は、相変わらずそのままでした。
ホコリや汚れはすっかり綺麗になり、お手入れ完成です。
ちなみに、今回私が使ったワンダーバルサム。
実はもっとおすすめなクリームがあるそうなので、お知らせしておきます↓
ジップパーツ無しのスタイルにした結果
ジップのパーツを外すのが本来の目的だったことを思い出し、外しました。
タンのまだら模様は隠れましたが、ジップパーツの端部分の経年劣化はどうにもごまかせず。
結構がっつりベースの色が見えちゃってるので、目立ちますよね。
「なんでここだけ色が違うの?」ってみんな思うよなぁ。
やっぱりジップパーツを元のように付けて使うべきかと、悩むレベルですこれは。
アルカディアの経年変化について
今回問題となった、アルカディアの経年変化について。
私なりに原因などを考えてみました。
今回の原因は強い擦れによるもの
私のこのブーツは通常のデザインと違って、ジップパーツがタンの上に覆い被さるようにくっ付いているタイプ。
ブーツの靴紐の穴と同じ形の穴がパーツにもあり、そこに靴紐を一緒に通してブーツ本体にセッティングされているという仕組みです。
そのため紐で固定されてはいるものの、歩くたびに足首の曲がる動きや振動がこの部分に加わっていたと思われます。
それで、ジップパーツとタンが長期間にわたって擦れ続けたために、こんなにくっきりとした経年変化が生じたんでしょうね。
ジップなしの定番のアルカディアの『1460W ARCADIA』なら、ジップパーツによる経年変化は起こりません。
ただし、タンは靴紐で摩擦が加わる可能性がありますので、色の変化が早くから出始める可能性がありますね。
でもタンの色の変化なら、普通に履く分には支障ないですけど。
正しい変わり方はこの状態
私のブーツの経年変化はちょっと不自然なことになってしまいましたが、通常のドクターマーチンのアルカディアの変化ってこれです。
(※お手入れ前の写真なので、汚れていてスミマセン)
履きジワなどの部分が、ちょっとずつベースの明るい茶色になってくるんです。
色の経年変化は、足の甲の部分が一番わかりやすいと思います。
側面をぐるっと眺めてみても、やはり足の甲の部分は一目瞭然。
外側も、
内側もあまり変化なし。
先程まで見ていたまだら模様なんかよりも、断然カッコいい経年変化の仕方ですよね。
これがアルカディアの一般的な変化の状態です。
本来ならばアルカディアは、このようなカッコいい変化が楽しめるのでご安心下さいませ。
ちなみに、アルカディアの革を使っているドクターマーチンのモデルは他にもあります。
例えば『Adrian(エイドリアン)』↓
もそうですね。
実は私、エイドリアンも持っています。
アルカディアは他の人とかぶりにくい色味だし、持ち主によって色の変化度合が違ってくるので面白い!
ということで、ついつい集めてしまうんですよねぇ~。
あなたにも是非、この面白さを体験して欲しいです!
まとめ
ドクターマーチンのアルカディアについて、私の悲しい経年変化をご紹介しました。
せめて履いた時に見えない部分であって欲しかった・・・。
タンのまだら模様には驚きましたが、ジップパーツの端の部分まで色を変えてくれちゃうなんて、予想外すぎます。
お手入れしたので当分の間は現役で頑張ってもらうつもりですが、ジップパーツは今後も着けっぱなしになりそうです。
足の甲の履きジワには良い感じの経年変化が生まれつつあるので、これからはそちらを楽しんでいきます。
経年変化は思い通りにいかないのもまた、手がかかる子みたいで楽しい、、、ということにしておこう。