エキゾチックレザーとは、爬虫類(はちゅうるい)や、象などの希少価値の高い動物から取れた革のこと。
お洒落な革製品で他人と差をつけたいなら、エキゾチックレザーはもってこいなんですよ。
牛や豚などの革製品と違ってハッキリした模様があるものが多く、一目でエキゾチックレザーを印象付けることができます。
しかも個体差が大きいので同じものが無く『自分だけの物を持っている』という特別感が出せます。
それにエキゾチックレザーは、色や質感が個性豊かなところも魅力的なんですよ~。
今回は9種類の動物の革をご紹介しますが、その中でも種類が細かく分かれているため、なんと全部で「16種類」もの革について解説していきます。
それぞれの特徴を読んで、あなたにぴったりなものを見つけて下さいね♪
エキゾチックレザーの種類と特徴
エキゾチックレザーとして有名なのは、
- ワニ
- ヘビ
- トカゲ
- 象
- ダチョウ
- サメ
- エイ
- 海の哺乳類(オットセイ・アザラシ)
から取れる革です。
では、それぞれの特徴を細かく見ていきましょう。
ワニ革【アリゲーター、クロコなど】
ワニのお腹・背中の両方から革が取れますが、よく使われるのはお腹のほうの革。
革の呼び名としてはアリゲーター、クロコダイル、シャムワニ、カイマンが有名です。
用途としては腕時計のバンドやベルトによく使われていますよ。
ウロコ模様が特徴で、ワニの種類によってウロコの大きさや並び方も異なります。
ワニ革は、強度はありますが水にはあまり強くないのでお気をつけ下さい。
それではお腹部分の革でよく使われるワニ4種類について、詳しくご紹介していきます。
アリゲーター:腕時計として身近
引用:https://www.leon.jp/fashions/11641?page=2
世界中で最もよく使われているワニ革で、養殖で育てられているものが殆どです。
ウロコが少し縦長なのが特徴で、カジュアル度が少し高めの印象になります。
用途としては時計のバンドが多く、時計売り場では「ワニ革」ではなく「アリゲーター」と呼ばれていることもあります。
クロコダイル:正方形のウロコ
1つひとつのウロコの形が、正方形に近い形をしているのが特徴です。
ウロコ1つあたりの大きさは、ワニの種類によって違います。
クロコダイルの中でも「ラージクロコダイル」はウロコが大きめで「スモールクロコダイル」と「ナイルクロコダイル」は小さめです。
シャムワニ:ベトナムやタイ産のワニ革
引用:https://item.rakuten.co.jp/chaos-accessory/oldpoint-rfjw-croco-001/
ベトナムやタイから輸入されており、全て養殖で育てられたワニの革です。
スモールクロコと似たウロコを持っていますが、ウロコのサイズがやや大きめなのが特徴です。
ただしスモールクロコとの違いは、じっくり見比べないとわかりにくいでしょう。
カイマン:ワイルドな見た目
引用:https://rioblog2.net/material-care/crocodile-foundation
クロコダイルのウロコが細い線で縁どられているのに比べ、カイマンのウロコは太い線で縁どられていてゴツゴツした印象の模様を持っています。
革の特徴はワイルドな見た目に劣らず、強度も強いので簡単には傷ついたりしないこと。
男性向けのベルトや財布などに使われることが多いです。
ヘビ革【パイソン】
ヘビから取れる革は、主にパイソンレザーと呼ばれます。
ヘビの柄は「パイソン柄」とよく言われているのでイメージできる人も多いかも知れません。
柔らかさがあるので、色んな製品に使うことができる万能な革です。
その名の通り、パイソン(和名はニシキヘビ)の革のことで、模様は使われるパイソンの種類によっても異なってきます。
主なパイソンの種類は以下の3つです。
ダイヤモンドパイソン:カッコ良さ抜群
引用:https://aet.jp/contents/2018/12/18/pythonleather_1218/
ダイヤのような形の模様が連なっている革を持っており、パイソン柄としては最も有名なものです。
ワイルド感が強いので、ファッションのアクセントとして持つにはじゅうぶんな魅力がありますね。
レッドパイソン:赤みのある革
引用:https://aet.jp/contents/2018/12/18/pythonleather_1218/
赤みのある革を持っています。
模様はあるのですが、不規則なうえに広範囲に広がっているなどで美しくないと言われがち。
そのため、わざと模様を脱色して革製品に使われていることが多いです。
モラレスパイソン:蛇皮線でもおなじみ
引用:https://www.kawazairyo.com/?pid=11399681
曲線がかった四角が連続していて、石垣をイメージさせるかのような不規則な模様の革を持っています。
個性的なので主にヨーロッパで人気があります。
ちなみに、沖縄で愛されている蛇皮線(じゃびせん)もこの革で作られているんですよ。
トカゲ革【リザード】
トカゲから取れた革は、主にリザードと呼ばれています。
強度がそれなりにあってしっかりしているのと、うろこ模様が細かく綺麗に並んでいるためフォーマルな印象が強いです。
スーツに似合うので男性の財布の革として人気がありますよ。
リザード革として使われるトカゲの代表2種類はこちらです。
リングマークトカゲ:輪っかの模様
引用:https://www.jra-zenpa.or.jp/leather/tokage.html
背中に輪っか状や点の模様がある革を持っています。
トカゲ革の中で最高級品といえばこの革。
その輪っか模様は独特で一目でわかるため、この革の製品を持っていたら自慢の1品になること間違いなしです!
アフリカトカゲ:高級感たっぷり
引用:https://www.jra-zenpa.or.jp/leather/tokage.html
アフリカトカゲの革の模様は小さい点なので生かされることが少なく、脱色されて模様が見えなくなったものが使われていることが多いです。
リングマークトカゲのような目立つ模様は無くても、綺麗なうろこが並ぶ革は高級感たっぷり。
女性用のアイテムにもよく使用されています。
象革【エレファントレザー】
象から取れた革は、主にエレファントレザーと呼ばれています。
引用:https://www.leather-house.net/fs/lh1978/elephant/card-case26
象は色んな種類がいますが、現状ゾウの革として流通しているのはアフリカゾウの革のみです。
重厚さがあって丈夫、厚手の革なのが特徴。
そのことから主に、男性用のアイテムに使われています。
革全体としては細かい粒とシワやヒダがいっぱいあるのですが、模様が耳・鼻・胴体と各部位によって異なるのがまた面白いところ。
だからゾウ革と一口に言っても、人それぞれイメージする物が違うかも知れませんね。
ダチョウ革【オーストリッチ】
ダチョウから取れた革は、主にオーストリッチと呼ばれています。
クロコダイル、パイソンと同じ位有名なのが、このオーストリッチという革。
とても丈夫で、柔らかさもあります。
引用:https://www.denhamanobag.jp/media/ostrich/
「クイルマーク」という羽を取った後のポツポツした模様が革にあるのが特徴。
これが多いほど価値が高いと言われるんですよ。
ちなみに脚の部分の革も「レッグ」と呼ばれて使用されることがあります。
レッグはもちろんクイルマークはなく、比較的デコボコが少なめ。
光沢があって、爬虫類のようなウロコ模様が大きく縦一列にあるのが特徴です。
ダチョウの脚って、そんなに皮に覆われているイメージないから意外!
クイルマークは他の動物の革にはない突起模様なので、あまり他人と被ることがありません。
持っている人が多いクロコダイルやパイソンと差をつけてエキゾチックレザーを持ちたい人は、おすすめです♪
鮫(サメ)革【シャークスキン】
サメから取れた革は、シャークスキンと呼ばれます。
代表的なものは、2種類のサメから取れる革です。
そのうち1種類のサメは日本の近海で獲れ、革製品になるまでの一連の流れを全て日本で行える数少ない「メイドインジャパン」の製品なんですよ。
ヨシキリザメ:メイドインジャパンの革
引用:https://www.ganzo.ne.jp/blog/4666/
日本の近海で獲れるサメが、このヨシキリザメです。
そのヨシキリザメの革は、模様が細かく網目状にあるのが特徴。
比較的シンプルな印象で、どんな人にも合いやすい革です。
タイガーシャーク:カジュアルな印象
引用:https://leathermania-tokyo.com/items/5ee3290fd26fa54e1c4d9f8f
カリブ海やメキシコ湾で獲れるのが、タイガーシャークというサメです。
このサメの革は、ヨシキリザメと比べると模様が荒くてちょっとカジュアルな印象が強め。
そのため男性向けの財布などに使われたり、大きめサイズの革製品に使われることが多いです。
段々と珍しい革になってきましたが、続いてエイ革をご紹介していきます。
エイ革【スティングレイ】
その名の通り、スティングレイ(和名はアカエイ)から取れる革です。
ウロコが硬いため、エキゾチックレザーの中でもかなりの硬さがあります。
加工の方法によっては少し柔らかくなっているものもありますが、販売数はかなり少ないでしょう。
スティングレイの革の特徴は、ウロコが小さな粒状になっていて、まるでビーズが敷き詰められているかのような輝きがあること。
引用:http://exoticsocialclub.com/?mode=f26
テカテカした革の光り方とは一味違ったキラキラ感、たまらない~!
背中部分には少し大きめのウロコが縦に並んでいる白い箇所があり、そこは「スターマーク」とか「スティングレーハート」と言われて特別な部位とされていますよ。
最後は海に住んでいる哺乳類の革をご紹介します。
海の哺乳類の革【シール】
シールとは海にいる哺乳類、つまりオットセイやアザラシの革のこと。
同じ海の動物のサメやエイの革と異なり、柔らかさがあるのが特徴です。
ケープシール(オットセイ):格子の模様
引用:https://dictionary.jlia.or.jp/detail.php?id=1752
ケープシールの和名は“ミナミアフリカオットセイ”。
ここまで言えば「オットセイ」ということがわかりますね。
オットセイの革は、丈夫で厚みがあります。
模様は細かい格子状のものがうねるように入っています。
格子の大きさが均一ではないので、より自然の動物感を感じられる革ですよ。
ハープシール(アザラシ):防寒用に重宝
引用:https://dictionary.jlia.or.jp/detail.php?id=1100
ハープシールの和名は“タテゴトアザラシ”です。
もうおわかりだと思いますが、アザラシの革のことですね。
アザラシの革は毛皮として使われることも多く、防寒靴や防寒着としても重宝されています。
毛皮はダルメシアンのような黒いまだら模様の柄。
日本ではカバンや小物にワンポイントとして毛皮が使われることもあるので、アザラシの柄というとイメージできる人も多いかも知れませんね。
毛を取った革の模様はオットセイの革と同じ感じで細かい格子状ですが、オットセイのものよりもやや大き目の格子です。
これで全16種類のエキゾチックレザーのご紹介は終わりです。
お疲れ様でした!
ご紹介した全16種類の革はどれも個性が強いので、あなたも気になった物があったと思います。
ピンときたら是非、実物を手に入れて下さいね♪
まとめ
牛革や豚革とはまた違う魅力を持った、エキゾチックレザーたちをご紹介しました。
地上にいるワニから水中のエイやアザラシまで、本当に色んな動物たちの革がありましたね。
次に動物園や水族館に行った際、本物を確かめようと動物たちの身体をジロジロ見すぎないように。
子供たちと譲り合って、鑑賞するようにしましょう。
エキゾチックレザーは牛革や豚革の製品と比べて持っている人が少ないので、話題にしたら絶対に盛り上がりますよ。
この財布はエイの革だよ、と言われたら「エイってどんな革なの?見せて見せて!」ってなりますよね。
口下手な人にとっても、エキゾチックレザーは大きな味方になってくれそうです。
インパクトがあって、持っているだけであなたの個性を段違いに上げてくれるこの革たち。
人とは違う革でお洒落に差をつけたいなら、エキゾチックレザーが絶対おすすめです。