先日お手入れクリームを使って、メンテナンスした愛用の革バッグたち。
でも今になってよく見ると、部分的に白くなっている箇所があるじゃないの!
しかも、防水スプレーをかけたら更に白い部分が増えた…。
こんな表面の状態では、お出掛けに使えない(涙)。
これはクリームのせい?
防水スプレーも良くなかった?
さて、この現象は何故起きたのか、またどうやって解決したのかを身をもってご報告いたします。
革にクリームを塗ると白くなる理由
まず、私の状況を詳しく説明すると、
【白くなったバッグ】土屋鞄製造所のショルダーバッグ数点
【使ったクリーム】コロニル 1909 シュプリームクリーム(カラーレス)
【使った防水スプレー】コロニル ウォーターストップ
という感じです。
お手入れの方法はこのような手順で行いました。
そして、実際に白くなったバッグはこちら↓
ポストミニショルダー
シフォン メレンゲショルダー(側面)
こんな見た目じゃ、カビでも生えたんじゃないかって茫然としました。
土屋鞄製造所のバッグを手入れするのは初めてではなく、且つ使ったクリームもいつもと変わらないという状況。
それなのに、今回はどうしてバッグが白くなってしまったんでしょう?
クリームが残って固まったから
調べてみると、白くなった原因はお手入れに使ったクリームにありました。
具体的には、革に塗られたクリームが浸透しきれず、固まったものだそう。
私が意気込んで塗ったクリームの量が、多すぎたようです(反省)
私が使った「コロニル 1909 シュプリームクリーム」の購入者の声のなかにも、私と同様に白くなったという意見が見られました。
白くなる可能性があるのは革バッグだけでなく、革靴や革財布など、革製品全体にいえることのよう。
よくあることのようで、ちょっと安心です。
後日、メーカーのコロニルさんから今回の件でアドバイスを頂きました!!
コロニルのクリームの適正な使用量について、
「20~30cm四方の面積につき、米粒1つ(=1ml)分」
とのことでした。
適正な使用量について、イメージが湧きやすいように、身近な物で例えてみるとこんな感じになります。
A4用紙のサイズが約20cm×30cmなので、それにピンク色に塗った米粒1つ(=クリーム量目安)を乗せてみました。
すんごくちょびっとで良いってことがわかりますよね。
こんな少量で広範囲に伸ばせるなんて、ただただ驚き。
私が使っていた量は、とんでもなく大量ということに(汗)
なお、革の種類や状態によって必要量は若干変わります。
コロニルさんからは「最初の目安はこれくらいから始めて、足りなければ少しずつ足して塗って下さい。」とのことでした。
次回からは、クリームの量を控えるように本当に気を付けよう…。
防水スプレーで考えられる原因は
クリームで白くなることはわかったものの、今回は防水スプレーをかけたら更に白くなってしまったんですよね。
これは一体どうしてなんでしょう?
スプレー成分が集中的に付いた
防水スプレーをきっかけに白くなったという問題については実例が見つかりませんでした。革に詳しい知人から情報を得ました!
貴重な情報をありがとうございます!
防水スプレーを1ヵ所に多くかけすぎてしまうと、防水スプレーの成分が固まって白くなることがあるんだそう。
今回は割とサラッとスプレーしたつもりだったのですが、スプレーのかけすぎには今後気を付けようと思います。
揮発によるものかも
防水スプレーで白くなった原因について、実は私なりに考えついたこともあるんです。
あくまで予想ではあるのですが…一応そちらもお話ししておきます。
今回は、先程のクリームを使ってお手入れをした翌日に、防水スプレーをかけたんです。
そうしたら、みるみるうちに白い箇所が増えていき…。
それってもしかして、防水スプレーが揮発する際に、気化熱が生じたのではないでしょうか?
防水スプレーをかけるまでは室温と同じ温度だった革バッグたちが、防水スプレーをかけられ、そのスプレーが乾く際に冷えたのではないかと考えたんです。
その冷えにより、表面に残っていた多くの余分なクリームが更に固まっていった。
だから、防水スプレーをしたことで白い箇所が増えていった、というわけです。
(…私の持論ですが、意味が通じにくかったらゴメンナサイ。)
どちらにしろ、クリームの量に問題があったという訳ですね
さて、白くなったバッグを前にため息をついていても始まらない。
この白い箇所を、復活させていきましょう!
白い部分を取り除く方法
白い箇所を元通りにするには、いくつかの方法があります。
簡単なものから、順番にご紹介していきますね。
指の腹でこする
指の腹で軽くこすってみる、という方法です。
摩擦や指の体温でクリームが溶けて、革に馴染めばOK。
小さい面積の白さならば、これで解決します。
ブラッシングする
私は今回、この方法を実践しました。
白い箇所が多かったので、ブラシの方が効率が良かったからです。
実際にどうやったかというと、まずお手入れで使っている仕上げ用のブラシを用意。
これを白くなった革の上で、軽く円を描くように、クルクルとブラッシング。
今回はバッグの中に手を入れて、革の表面が平らになるようにしています。
その方がブラシが均等に革に当たるので。
以上!
これで私のバッグは綺麗になりました。
ポストミニショルダーは、こんな感じに。
ブラッシング前
ブラッシング後
シフォン メレンゲショルダーの側面も、このように。
ブラッシング前
ブラッシング後
ホッと胸をなでおろしましたよ~。
仕上げ用のブラシなら、お手入れで使うから大抵の人は持っていますよね。
もし持っていないという方は、こちらの記事で紹介しているブラシを参考に、この機会にご購入をオススメします!
それに簡単にできるので、白くなったらまずはこの解決法がおすすめです。
乾拭きや水拭きをする
ブラッシングをしても、まだなんとなく革が白っぽいなぁと感じる時は、仕上げに乾拭きをしてみて下さい。
力を掛け過ぎず、柔らかい布で優しく拭いてあげましょう。
水拭きは、白さが結構ガンコな場合にのみ行います。
革は元々水分には強くないので、濡らして『固く絞った』布を使うようにして下さい。
そして白さが取れたら、その部分を保湿クリームで潤してあげることも忘れずに。
その時、クリームは少量を薄く伸ばしてね!
他にもドライヤーで温める、レザークリーナーを使うなどの方法もあります。
でも、これらの方法はあまりおすすめではありません。
ドライヤーは温め過ぎて革を傷めるリスクがあります。
レザークリーナーも、せっかく手入れで保湿した革からまた水分を奪うことになりかねないので、出来れば避けたいところ。
ですので、今までご紹介した3つの方法でなるべく対応しましょう!
まとめ
革にクリームを塗ってお手入れしたら、白くなってしまった時の解決法をご紹介しました。
せっかく綺麗にした革が白く汚れた感じになってしまったら、慌てちゃいますよね。
ついつい熱が入ってクリームを沢山塗ってしまう私のような方は、特に注意しましょう(私だけ?)。
でも、もし白くなってしまってもこれで大丈夫です。
ご紹介したやり方で、落ち着いて対処して下さいね。